スマートフォンで手軽に教育動画を視聴できる
「ナレッジ動画」でOJTの時間短縮と作業者の基礎知識向上を推進


富士電機E&C株式会社
- 調達・工事本部 安全・品質保証統括部 品質保証部 シニアテクニカルマネージャー
長瀬 昌己 様 - 技術戦略本部 DX・ICT推進統括部 DX戦略部 部長
横山 公佳 様 - 技術戦略本部 DX・ICT推進統括部 DX戦略部 主任
松下 静香 様
富士電機E&C株式会社は、プラント、内線・建築、空調、送電、情報通信など多岐にわたる事業分野の技術に精通するメーカー系総合設備企業です。日本全国に拠点を持ち、東南アジアを中心とした海外でもビジネスを展開し、グローバルに質の高いサービスを提供しています。技術開発とDX推進にも力を入れ、DX人材の育成にも注力しています。




同社では、社員同士の技術継承やナレッジの共有に課題を感じていました。今回は、導入・推進担当の方々に、「ナレッジ動画」の活用でどのように課題を解決できたのか、お話を伺いました。
POINT
課題
- 社員への技術継承は現場のOJTや勉強会などでおこなっていたが、個人ごとに教育の格差が生じていた
- 撮りためていた教育動画を活用できていなかった
導入の
決め手
- スマートフォンで空き時間に教育動画を視聴できる手軽さ
- 教育内容がバージョンアップされた際も、動画で迅速に周知できること
活用・効果
- 部門別に教育動画をアップし、社員の教育に活用
- 基礎知識を動画で学ぶことで、OJTをスムーズに推進
- 技術に関する知識やツールの活用方法を、いつでもどこでも手軽に視聴できるようになった
現場のOJTや勉強会では、教育格差が生じる点に課題を感じていた
⸺「ナレッジ動画」の導入前は、どのような課題を感じていたのでしょうか?
これまでは技術的な部分の教育を、1対1で実施する現場のOJTと、勉強会や発表会でおこなっていました。しかし、OJTは教える側の技術レベルに影響されますし、全体の勉強会などの場合、参加できない人と教育を受けた人では知識に隔たりができてしまいます。その点が課題だと感じていました。
⸺課題を感じるなかで、「ナレッジ動画」の導入を検討されたきっかけを教えてください。
一部の部署では、勉強会の動画などを多数撮りためており、これらの動画を共有フォルダに格納して時間のあるときに視聴してもらうように、社員に促していました。
膨大な数の教育動画がさまざまなフォルダにアップされていたのですが、あまり視聴されておらず、これをもっと有効的に活用できないかと考えました。しかし、全社員が視聴できる場所にただアップしておくだけでは、ノウハウが外部に流出してしまう危険性もあります。
そんな時にL is Bさんから「ナレッジ動画」をご紹介いただきました。「ナレッジ動画」なら、動画を一箇所に集約でき、部署や個人ごとに閲覧権限を設定したり、ダウンロードの許可・禁止を設定したりすることができるため、安全に動画を活用できると考え、導入を決めました。
⸺そもそも、なぜ動画で技術継承をしようと思われたのでしょうか?
若い社員の多くは、デジタルツールや動画に親しみがあり、「タイパ(タイムパフォーマンス、時間対効果)」を重視する傾向があります。分厚い資料を「読んで覚えてください」と渡されるよりも、短い動画にまとめられていたほうが知識を得やすいだろうと考えました。「ナレッジ動画」であれば、スマートフォンで動画が視聴できるため、電車などで移動している時間を活用して学ぶことができます。
手軽に利用できるツールがあれば、より多くの人に使ってもらえると考え、動画を活用した技術継承を検討することにしました。

「ナレッジ動画」を、OJT前のプレ動画として知識のベース形成に活用
⸺「ナレッジ動画」には、どのような内容の動画を掲載しているのでしょうか?
デジタルツールの操作手順を紹介する動画や、技術系の教育動画などを掲載しています。技術系の教育動画では、「こうしてはいけない」という禁止事項を端的に伝えることで、社員のスキルアップを図る内容となっています。
現場のOJTを受ける前に動画を視聴しておくことで基礎情報が得られ、OJTの理解度を高めることができます。そのため、基礎的な内容を含め、ステップごとに動画を掲載しています。当然、現場ごとにルールや工程は異なるため、特別な仕様については現場や各部署の勉強会などで伝えていくようにしています。

⸺動画を作る際に、気をつけていることはありますか?
私たちは動画を活用して教育するプロではないため、最初はどのように見せたら良いのかという点で苦労しましたが、現場の社員の声を聞きながら改良を重ねていきました。
動画はできるだけ見てもらいやすいように、3〜5分程度、長くても10分程度にまとめるようにしています。これまでナレッジとして使用していた紙の技術系資料は100アイテム以上ありますが、それらをすべて動画にするのではなく、基本的な内容だけを抽出して作成しています。
動画の本数が増えていく中で、視聴者が探しやすいようにハッシュタグを設定したほか、サムネイルの作成方法にもこだわりました。サムネイルにはどの部門向けかを掲載しているほか、動画の時間も載せることを徹底しています。


⸺動画がアップロードされた際は、どのように周知していますか?
社内イントラやビジネスチャット「direct」のトークルームで周知しています。また、「ナレッジ動画」の使い方を解説した動画もアップロードし、その便利さもあわせて知ってもらえるようにしています。
スマートフォンでいつでも視聴できて便利
海外スタッフ向けに外国語字幕生成も活用したい
⸺「ナレッジ動画」を導入してよかったと感じる点を教えてください。
動画を安心して管理・シェアできる点はもちろんですが、OJTに割く時間の削減も期待できます。
しっかりした基礎知識を得て「分からないことが分かる」ようになってからOJTを受ければ、OJTでの理解が早まるはずです。
「ナレッジ動画」は、新人だけでなく、経験のある人にとっても有効なツールだと感じています。ベテランになると知識や技術は豊富にある一方で、基本的な知識を忘れがちです。「ナレッジ動画」で動画を視聴することで基本的な内容を思い出すことができるため、スキルの高い人にとっても有用なツールです。
また、これまで教育を行う際には、スケジュールを確認して時間を作ってもらい、資料を作成し、リアルまたはWebなどで実施するのが主な教育スタイルでした。「ナレッジ動画」は、スマートフォンでいつでもどこでも手軽に視聴できる点がメリットだと思っています。
そのほかには、「外国語音声翻訳・外国語字幕生成」機能にも注目しています。動画で学ぶことで、文字とは違い現場をイメージしやすいという利点があるため、海外のスタッフにも動画を見てもらうことはありますが、それを彼らの使用する言語で字幕表示できるようになれば、海外の現地法人での教育シーンでもさらに活用できるのではないかと思っています。

手軽に利用できる動画ツールとしてさらなる活用を目指す
⸺今後どのように「ナレッジ動画」を活用していきたいとお考えでしょうか。展望をお聞かせください。
技術部門だけではなく、事務系のツール説明も動画として掲載することで、技術部門以外の業務効率向上にも役立てたいと考えています。「ナレッジ動画」はスマートフォンで撮影した動画も簡単に投稿できるため、今後は現場で撮影した動画も掲載して利用者をさらに増やしていきたいです。
将来的には、「ナレッジ動画」でこれからおこなう作業の内容について動画を視聴することで、どの施工方法を選択すれば問題が起きないかを学んでもらい、リスクヘッジにつなげていきたいと考えています。
「ナレッジ動画」は、持っていてもうまく共有できていないナレッジやノウハウを手軽に共有できるツールとして、幅広く活用できるのではないかと思います。新しいツールを導入するとなると構えてしまう人もいますが、「ナレッジ動画」はとても簡単に使えるツールです。より多くの人に活用してもらい、技術継承に役立ててもらえるように、今後も取り組んでいきます。
概要や機能をご紹介
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